日本郵便の「郵便番号・デジタルアドレスAPI」について調べてみた

この記事について

本記事は、2025年7月時点で社内向けに作成された技術資料をもとに再編集したものです。
掲載されている技術情報や仕様、価格などは当時の内容に基づいており、現在の状況とは異なる可能性があります。
ご利用の際は、各種公式ドキュメントにて最新情報をご確認のうえ、参考にしていただければ幸いです。


はじめに

デジタルアドレスの導入については耳にしていましたが、郵便番号から住所を取得できるAPIも提供されていることは知らなかったため、調査しました。

目次

プレスリリース 

1 概要 「郵便番号・デジタルアドレス API」は、「郵便番号」「デジタルアドレス」の両方に対応しており、1 つの API 導入でご利用いただけます。 本 API は、日本郵便の郵便番号データと連携しており、最新の住所情報を取得可能です。漢字・カナ・ローマ字表記に対応し、フリーワード検索も可能です。 また、「デジタルアドレス」による住所の取得は、従来の長い住所を簡潔に置き換える新たな表現で、ユーザーの入力の手間や誤入力のリスクを軽減します。

引用:日本郵便公式「郵便番号・デジタルアドレスAPI」の提供を開始~同日提供開始の新サービス“デジタルアドレス”にも対応したAPIが無料で利用可能に~
https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2025/00_honsha/0526_02.html

デジタルアドレスについて

ゆうID(日本郵便)に登録したユーザーを特定する7桁英数字で、デジタルアドレスの入力で登録した住所を取得できる仕組み。

住所に紐付くというよりは利用者に紐付くので、同じデジタルアドレスでも、ゆうIDから住所変更すると取得される住所も変わります。

また、存在しないあいまいな住所でも、ゆうID自体への登録は可能となっています。
(例:「東京都ほげほげ区ふがふが町1234」など)

ゆうIDの登録は下記から

出典:日本郵政 – ゆうIDログイン・新規登録
https://lp.jpid.pf.japanpost.jp/ 

推しポイント

1.WEB入力が楽になる

登録内容に誤りが含まれるケースも考えられますが、ミスが減る可能性があります。

2.7桁なので既存の郵便番号入力欄を英数字対応するだけで使える

既存の郵便番号入力欄のバリデーションを大きく変更せずに対応できる可能性があります。

3.名寄せに使える

デジタルアドレスが広く普及すれば、将来的には個人情報としての住所をシステム側で保持する必要がなくなるかもしれません。

ただし現時点ではデジタルアドレスの削除が可能なので、別途システム側に住所データを保持しておく必要がありそうです。

4.転居届(e転居)と連携できる

郵便番号・デジタルアドレスAPI

出典:日本郵政 – デジタルアドレス
https://lp.da.pf.japanpost.jp/

  • 2025年5月26日より無料提供開始
  • デジタルアドレスまたは郵便番号で住所検索が可能となっている(住所から逆引きも可能)

有志が個人で作成したものだが、下記からブラウザでAPIを試すことができます。

https://digital-address.app

出典:Qiita – @relu CORS対応版 郵便番号・デジタルアドレスAPIを開発しました digital-address.app ゆうID不要https://qiita.com/relu/items/9b8085e89c01bcf6d35a

APIの利用登録

郵便番号・デジタルアドレス for Bizの登録が必要となりますが、法人または個人事業主のみが登録できる形となっています。

登録には詳細な情報の入力が求められるため、個人で気軽に試すのは難しいです。

API仕様

公式サイト上では見つかりませんでしたが、有志による記事にAPI仕様のリンクが掲載されていました。

エンドポイントとしては3つ

  • searchcode(郵便番号/デジタルアドレス検索)
  • addresszip(住所から逆引き)
  • token(トークン取得)

他のAPI/ライブラリと違いそうなところ(postcodeJPならローマ字以外は対応してるかも?)

  • 郵便番号7桁未満でも検索できる(配列が返ってくる)
  • フリガナがローマ字まで取得できる
  • 都道府県コードや市区町村コードも取得できる
  • 住所(フリーワード)から郵便番号(および都道府県、市区町村)も探すことができる

住所の町名部分に「以下に掲載がない場合」といった文言が入ってくることもなさそうです。

制限

アクセス元は固定されるとのことで、クライアント側(JavaScript等)から直接呼び出すのは難しいと思われます。

システムリスト登録:管理画面で以下を設定

• システム名

• URL(アクセス元ドメイン)

• IPアドレス(最大10件)

引用:Qiita – @sotalikefn(Shoki Ota) 日本郵政「デジタルアドレスAPI」を使ってみた感想
https://qiita.com/sotalikefn/items/dfce603f474a941ae3e1

まとめ

強み

  • 日本郵便が提供する公式APIのため、常に最新の郵便番号および住所データとの連携が可能
  • 現時点でデジタルアドレス使うならこのAPI一択
  • 無料

弱み

  • 法人または個人事業主としての登録が必須となるので、個人が気軽に使用することができない
  • 固定IP必須なので動的IPだと使えない(もちろん直接フロントからも呼び出せない)

 

参考

出典:日本郵便株式会社 – 「郵便番号・デジタルアドレスAPI」無料提供開始
https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2025/00_honsha/0526_02.html

出典:Qiita – @sotalikefn(Shoki Ota) 日本郵政「デジタルアドレスAPI」を使ってみた感想
https://qiita.com/sotalikefn/items/dfce603f474a941ae3e1

出典:Qiita – @relu CORS対応版 郵便番号・デジタルアドレスAPIを開発しました digital-address.app ゆうID不要https://qiita.com/relu/items/9b8085e89c01bcf6d35a

出典:PostcodeJP API
https://postcode-jp.com

 

 

 

 

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