普段の業務ではRailsを使うことが多いのですが、FastAPI(Python)を触る機会があったので、
チーム開発をする上でのそれぞれの良さを比較してみました。
まずは一般的な両者の違いについてclaudeに聞いてみました。
FastAPIとRailsの主な違いを比較してご説明します。
基本的な特徴
- FastAPI: Pythonベースの最新の軽量フレームワーク。非同期処理に強み。
- Rails: Rubyベースの成熟したフルスタックフレームワーク。規約優先の設計思想。
主な違い:
アーキテクチャ思想
- FastAPI: 最小限の機能を提供し、必要な機能を追加していく設計
- Rails: “Convention over Configuration”で、包括的な機能をデフォルトで提供
パフォーマンス
- FastAPI: 非同期処理により高速。ベンチマークで優れたパフォーマンスを示す
- Rails: 同期処理が基本。ActiveRecordによるオーバーヘッドあり
学習曲線
- FastAPI: シンプルで学びやすい。Pythonの知識があれば比較的容易に習得可能
- Rails: 多機能で学習曲線が急。規約や機能の理解に時間が必要
ユースケース
- FastAPI: マイクロサービス、API開発、高パフォーマンスが必要なケース
- Rails: モノリシックな一般的なWebアプリケーション、チーム開発
開発生産性
- FastAPI: 型ヒントによる開発効率の向上、OpenAPI自動生成
- Rails: scaffoldingやジェネレーターによる高速な開発、豊富なGem
選択の基準:
FastAPIが適している場合:
- 高性能なAPIが必要
- マイクロサービスアーキテクチャ
- 非同期処理が重要
- チームがPythonに精通している
Railsが適している場合:
- フルスタックな一般的なWebアプリケーション
- 迅速なプロトタイプ開発
- チーム開発での規約重視
- Rubyエコシステムの活用
それぞれのフレームワークには独自の長所があり、プロジェクトの要件に応じて選択することが重要です。
https://claude.ai/
FastAPIのメリット – OpenAPIドキュメントの自動生成
FastAPIでは下記のようにリクエストとレスポンスのスキーマを定義するだけで、自動でOpenAPIドキュメントを生成してくれます。
Railsで開発する場合は、別途ドキュメントを作成していましたが、その手間が省けるのは大きなメリットに感じました。
また、ドキュメントとソースが別れているとドキュメントの更新漏れが発生してしまう場合もありますが、
ソースからドキュメントを生成する場合はその懸念がないため、開発時のストレスが1つなくなると思いました。
from fastapi import FastAPI
from pydantic import BaseModel
class UserCreate(BaseModel):
name: str
email: str
age: int | None = None
class UserSchema(UserCreate):
id: int
app = FastAPI()
@app.post("/users/")
async def create_user(user: UserCreate)-> UserSchema:
new_user = UserSchema(
id=1,
name=user.name,
email=user.email,
age=user.age
)
return new_user
Railsのメリット – 規約がある
Railsにはさまざまな規約があります。
そのためRails的に書かれているプロジェクトであれば、
おおよそどの処理がどのファイルに書かれているか、そのファイルはどこに配置されているかということがソースの詳細を把握しなくてもわかります。
後から参加するメンバーのキャッチアップにかかる時間が少なくて済むため、チーム開発をする上では大きなメリットだと感じました。
一方でFastAPIは最小限の機能を提供し、必要な機能を追加していく設計となっているため、自由なディレクトリ構成で自由に処理を書くことができる反面、
チーム開発の観点では、事前にチーム内での方針のすり合わせが必要になると感じました。
初期インストール時のフォルダ構成を比較しても、
FastAPIはインストール時に特にフォルダが作られないのに対して、
Railsはひと通りのフォルダがすでに作られておりファイル配置の方針が示されています。
まとめ
各フレームワークにはそれぞれの良さがあるので、プロジェクトやチームの状況に応じて使い分けていきたいと思いました。
コメント